「私は肌が敏感だから、化粧品で肌が荒れやすいから無添加化粧品をつかっています」
こんな話を聞いたことがありませんか?
「無添加化粧品」=「悪いものが入っていなくて肌に優しい化粧品」
こんなイメージがありますが、果たしてそうでしょうか?
化粧品は、自分の肌のためにベストな化粧品を選びたいですよね。
このblogでは「無添加」や「○○フリー」といった言葉だけに惑わされないように、スキンケアメーカー勤務のblog主が、無添加化粧品とは一体なにか?本当に肌にいい化粧品とは何かについてお伝えします。
・肌が敏感で荒れやすい
・化粧品の影響で肌荒れしていると思っている
・化粧品選びに迷っている
・「無添加」化粧品が肌にいいと思って選んでいる
こんなお悩みがある方のために、役立つ情報をです。
無添加化粧品なんて存在しない!?
現在の、日本で販売されている化粧品に「無添加化粧品」というものはありません。
ない・・・ハズなのです。
「あれっ?私の使っているのは無添加化粧品だったはず・・・」
こんな人は、よくよくその化粧品のパッケージを見てみて下さい。
「香料・着色料無添加」や「防腐剤無添加」と記載されているのではないですか?
このように特定の成分が使われていないことを「無添加化粧品」と言っているだけです。
しかもその基準は各メーカーによってバラバラです。
防腐剤やアルコールなどがたくさん入っていても、鉱物油が入っていないことを無添加といっている商品もあります。
要するに・・・「無添加化粧品」といってセールスされている化粧品も、一般化粧品となんら区別はないということです!
本来の無添加化粧品が存しない理由
かつては、統一基準で「無添加化粧品」と呼べるものがありました。
表示指定成分を使っていない化粧品が「無添加化粧品」といわれていたのです。
「表示指定成分を使っていない化粧品ですよ」ということです。
アレルギーを起こしやすい20の成分を配合している商品は、それを指定表示成分としてパッケージなどに記載しなければいけないきまりがあったからです。
2001年からは化粧品に配合されているすべての成文をパッケージに記載しなければならなくなりましたので、特に「指定表示成分」だけを記載することは無くなったのです。
その段階で「無添加化粧品」という区別はなくなった・・・ハズでした。
そもそも何が “無” 添加なの?
指定表示成分がなくなったいま、「無添加化粧品」といってる商品は一体何が無添加なのでしょう?
それには統一された定義も基準もなく、各製造メーカーが独自で無添加化粧品と言っているだけ。
香料や着色料を仕様していないことを無添加と言っている場合もあれば、防腐剤やアルコールなどが配合されていないことをこのように表現している場合もあります。
イメージとしての「肌に悪い成分」が含まれていないことをアピールするために、この無添加化粧品という位置づけにしている場合がほとんどです。
でも、これらの成分は本当に肌に悪いものでしょうか?
化粧品の添加物は肌荒れを起こす悪いもの?
添加物の香料や着色料、防腐剤やアルコール、パラベンなどの「肌に悪い」イメージのある成分が、すべての人に肌荒れを引き起こすわけではありません。
旧「指定表示成分」はアレルギーを起こしやすい成分でしたが、それでもアレルギーが起こるか起きないかはその人がアレルギー体質かどうか次第です。
すべての人にとって、添加物が肌に悪いものというわけではないのです。
例えば、卵アレルギーのある人がタマゴを食べた体に悪いですが、そうでない人にとってタマゴは何ら問題のない健全な食べ物です。
無添加だから肌にやさしくて肌荒れしない?【無添加化粧品と敏感肌】
香料や着色料、防腐剤などの肌に悪いイメージの添加物入っていない商品であっても、肌の刺激になるものもあります。
界面活性剤が入っていいればそれで肌が荒れる人もいます。
「香料・着色料無添加」「防腐剤無添加」「パラベンフリー」などと「無添加」を売りにしていても、それ以外にも肌に刺激をなる成分がたくさん入っていることもあるのです。
たとえば防腐剤無添加だった場合、防腐機能のある成分がはいっていなければ、水をベースにしているほとんどの化粧品は腐ってしまいます。必ず、防腐剤の代わりとなる成分が入っているのです。
「肌にやさしい化粧品」とは?
無添加化粧品が、すべての人が肌荒れをおこさない「肌にやさしい」化粧品ではないということがお分かりいただけたかと思います。
では、いったい「肌に優しい化粧品」とはどんものなのでしょう?
自然派化粧品?オーガニック?
植物エキスをアレコレ入れて、ナチュラルコスメなんていっている化粧品はいかにも肌に優しくて刺激が少なさそう。
「天然のエキスをたっぷりと配合・・・」なんてよく商品コピーで見かけますが、そんな自然とか天然、植物由来といった表現だけで肌にやさしいと判断していませんか?
これは単なるイメージでしかない場合がほとんどです。
自然派・オーガニックは敏感肌向けではない
自然に近い成分は不純物も多く、成分の品質も安定していません。
自然界からの採取されたものは、天候や気候など影響を受け一定品質を保つことが難しいからです。
農作物が、天候や気候によって毎年のデキ具合が違うのと同じことです。
また植物エキスなどは、それを抽出するときにアルコールや化学薬品を使いますが、それは化粧品の「全成分表示」に記載されることはありません。
無添加といいながらも、成分を作る段階では添加物を使っているわけです。
無添加orオーガニックorケミカル?
「化学的なものが入った化粧品は肌に悪い」=「自然派は無添加で肌によい」
こんな単純な判断基準では、肌はキレイになれません。
本当に肌にやさしい化粧品とは、無添加であってもなくても、オーガニックでもケミカルであっても、
使う人の肌を健康に、美しくしてくれる効果がある化粧品です。
敏感肌の人が選ぶべき化粧品【本当にきれいな肌になりたいの?】
敏感肌の人もそうでない人も、選ぶべき化粧品は
自分の肌を健康に、美しくしてくれる化粧品
です。
一番いけないのは
「敏感肌だから無添加がよい」とか「オーガニックが肌にやさしい」
といったイメージで化粧品を選ぶこと。
化粧品で肌荒れするからと、ほとんど水のような化粧品を使う人がいます。
そんな人には、本当にキレイな肌になりたいんですか?
と聞きたいです。
病気になったとき、その病気の原因を考えてそれを治すための治療をしたり薬を飲んだりします。
スキンケアも同じようにロジカルに考えて化粧品を使うべきで、イメージだけでオーガニックを使ったり、ほとんど効果のない化粧品を使うのは病人に栄養を与えないようなものです。
敏感肌の原因を解決する化粧品を選ぶ
敏感肌になっているときは、肌が乾燥したり、赤くなったり、吹き出物や痒みが出たりという症状になっていることがほとんどです。
それは、肌の水分を維持し外の刺激から守る肌のバリア機能が壊れてしまっているからです。
これを修復するためには、むしろ積極的に必要な栄養分を与えて上げることが必要なのです。
まずは保湿。
保湿力の高いセラミドやヒアルロン酸配合の入ったクリームを選ぶのが正解です。
まとめ:無添加化粧品の罠に注意!
「無添加化粧品」や「無添加」という言葉や「肌にやさしい」というイメージで、これまで間違った化粧品選びをしていませんでしたか?
無添加化粧品に仕掛けられた罠についてまとめました。
- 本来の意味での無添加化粧品はもう存在しない
- 現在の「無添加化粧品」の「無添加」基準はバラバラ、要するに普通の化粧品
- 添加物が肌に悪いものとは限らないし、無添加でも肌に悪影響を与えるものもある
- 自然、天然、オーガニックという言葉だけ肌にやさしいと判断してはいけない
- 本当に肌にやさしい化粧品とは、肌を健康にして美しくみせてくれるもの
- 敏感肌が選ぶべき化粧品は、バリア機能修復可能なセラミドなどが入った化粧品
イメージだけで化粧品を選ばないで自分の肌に最適なものを選べば、敏感肌も改善してきれいな肌になることができます。
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