化粧水や保湿クリームなどの化粧品ニオイ、好きですか?それともニガテですか?
これは両極端に分かれるところですね。
どちらが良い悪いということはなく、これはもう好みというしかありません。
この化粧品のニオイの正体って何でしょうか?
これが分かっていると、好き嫌いや良い悪いでだけではなく、化粧品が選びやすくなります。
このblogでは、化粧品メーカー勤務の管理人が化粧品のニオイの正体についてお伝えします。
化粧品のニオイの正体は?
ニオイがする化粧品としない化粧品がありますが、その違いはニオイを発する成分を使っているかいないかの違いです。
化粧品のニオイの正体は、この3つです。
- 香料
- 原料臭
- 劣化(酸化や菌の繁殖)
好き嫌いが分かれる香水のような化粧品のニオイ【香料】
香料は、化粧品が心地のよい香りを放つように、天然から抽出したり、化学合成するなどしてつくられたいわゆる“ニオイのもと“です。
花をはじめとした植物の香りや、柑橘系をはじめとする食物の香り、ほかにもジャコウなどに代表されるような動物の香りなどがあります。
香料を入れる目的【官能】
香料を入れる一番大きな目的は、官能を刺激することです。
心地のよい香り、好きな香りを嗅ぐと、心身にプラスの効果をもたらします。
♪心地のよい香りが心身に与えるプラスの効果♪
幸福感、満足感、くつろぎ感(リラックス】、高揚感(リフレッシュ)
ニオイで嗅覚を刺激することで、メンタル面にこのような効果を与える目的で使われているのが香料なのです。
香料を入れる目的【ニオイを消す】
じつは香料を入れる隠れた目的として「ニオイを消す」ということがあります。
ニオイを消すために、ニオイをつける(香料を入れる)ってなんだかヘンですよね。
この消す必要のあるニオイというのが、原料臭です。
原料臭についての詳細は後述しますが、化粧品の原料がもともと持っているニオイです。それをカバーするためにわざと香料でニオイをつけることがあります。
香料は肌に悪いもの?
香料の入った化粧品が、肌への刺激や悪影響を与えることはありません。
化粧品に使われている香料は、肌への安全性が国際基準で厳しくチェックされたものだからです。
「無香料」や「香料フリー」をうたう化粧品も多く販売されるようになったせいか、「香料は肌に悪いもの」という認識が広がってしまっているようです。
無香料のハズなのに化粧品が臭う‼?【原料臭】
「無香料」と記載のある化粧品なのに、ニオイがしたことはありませんか?
それは“原料臭”である可能性があります。
「無香料=無臭」ではありません
「無香料」とは、香料に属する成分を使用していないというだけで、その化粧品にニオイがないわけではありません。
「無臭」ではありませんので、その化粧品に使われている原料のニオイがすることがあります。
原料臭とは?
原料臭とは、化粧品に使われている原料そのものがもともと持つニオイです。
たとえば、ビタミンCはちょっと甘ったるいようなニオイがしますし、プラセンタは生もののようなニオイがします。
このような素材そのものの特性としてもとからついているニオイが原料臭なのです。
もちろん、原料臭がない無臭の成分もたくさんあります。また、成分と成分を合わせることでニオイが発生することもあります。
原料臭が途中から強くなる?
購入して使い始めのころは気にならなかったのに、時間に経過とともに原料臭が気になり始めることがあります。これは開封したことによって酸素に触れ、ニオイが強くなった可能性もあります。
このような場合に一概に製品が劣化したとはいえませんが、あまりにも変化が大きい場合はその可能性もあります。
反対に、使い続けているうちに原料臭に慣れてニオイが気にならなくなることもあります。
原料臭と香料の関係
香料を入れている化粧品には、この原料臭をカバーするためにあえて香料を入れているものもあります。
原料臭はどちらかといえば化学的な薬品のようなニオイの場合が多く、香料のように心地よい香りというわけではありません。肌に悪影響を与えるわけではないけれど、人の感覚として好ましい香りとはいえないため、香料を加えることでそれを消しているという訳です。
こんなニオイはヤバい!【化粧品の劣化】
香料、原料臭のほかに、化粧品が臭う時があります。
それは、化粧品が劣化した時に発生するニオイです。
様々な原因で化粧品が変質すると、ニオイが発生することがあります。
雑菌が繁殖してニオイが発生
化粧品の中に雑菌が混ざると、菌が繁殖して嫌なニオイが発生してしまいます。
↓ 雑菌が繁殖しやすい使い方 ↓
- 化粧水をコットンではなく直接手のひらに出して使う
- リップグロスを直接唇につけ、ふき取らず使う
- クリームをスパチュラ(ヘラ)を使わずに指で取る
時間の経過とともに成分が劣化
正しい使い方をしていても成分の性質上、時間の経過とともに変化してニオイが発生してしまう場合があります。特に防腐剤が使用されていない商品は、劣化が起こりやすいです。
使用期限が記載されていれば必ず守ることと、開封後はできるだけ早く使い切ること、高温多湿の場所で保管しないことなどが重要です。
化粧品のニオイと選び方
化粧品にニオイには様々な種類があること、ニオイのすべてが肌に悪いものではなく、香料の心地よく感じる香りは、心身にプラスの影響をもたらすことをお伝えしました。
では実際に、ニオイのある化粧品とない化粧品の具体的な選び方です。
こんな時は香りのある化粧品がおススメ
化粧品による官能的な効果を求めたい時は、香りのついた化粧品がおススメです。
化粧品によって肌を整えるだけではなく、それを使うことによって心地よくなりたい場合は、香料入りの化粧品を選んでみてください。
香りのタイプによって、それぞれ効果がが異なります。
一般的には、シトラス(柑橘)系はリフレッシュ、フローラル系は優雅さ女性らしさ、動物系はセクシーさやエキゾチックなどの香りのイメージがあります。
けれども自分の肌につけるものですから、もうこれは好みです。自分が心地よいと感じる香りを選ぶことが一番よい効果をもたらしてくれます。
具体的に商品を選ぶときも、自分の好きな香りにしましょう。同じ「バラの香り」でもメーカーによって全く違います。肌につけると香りが変化することもあるので、試しにサンプルを使って好みの香りをみつけましょう。
化粧品のニオイが嫌いな人のための化粧品の選び方
化粧品のニオイがニガテな人は、「無臭」の化粧品を選びたいところです。
「無香料」「香料フリー」「ノンパフューム」このような表記があり、香料が使われていない商品を選ぶのは当然ですが、それでも原料臭がすることがあります。
最近は、化粧品の原料もニオイが強くならないように技術がすすんではいますので、一昔前の化粧品のように、原料臭やそれを消すための香料臭がキツイものは少なくなりました。
それでも原料臭が気になる方は、店頭のテスターで確かめる、サンプルをもらって確かめるという方法や、商品を販売しているwebサイトの口コミやレビュー投稿を見て確かめる方法もあります。
またメーカ―のお問い合わせフォームから直接問い合わせする方法も、確実な回答が得られるのでおススメです。
化粧品のニオイは肌に悪いものではない【好みの問題】
化粧品のニオイの正体は、香料、原料臭、劣化臭の3つでした。
このうちの劣化臭以外は、肌に悪い影響を与えるものではありません。
むしろ、香料のよい香りは心身にプラスの影響を与えてくれることがあります。
化粧品のニオイは、好き嫌いの好みだけです。
ニオイで、メンタル的にプラスの効果を得たい場合は好きな香りを選びましょう。
ニオイが嫌いな人は、無臭のものを探しましょう。けれども「無香料」は「無臭」という意味ではありません。無香料であっても原料臭がすることもあるので、ご注意ください。
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