ワセリンを保湿クリームの代わりに顔に塗るのはあり?【ただの油です】

肌の乾燥が気になる季節。

いい保湿クリームが見つからない。

 

安くて、これひとつでどんな所にも使えるワセリンってどうかな?

顔の保湿もできる?? 

今回はワセリンの保湿効果についてと使い方についてお伝えします。

このブログを書いているsissyは化粧品メーカーの商品開発を担当しているアラフォー OL です。

スキンケアが専門なので、 基礎化粧品の成についてはプロ。

こんなsissyができるだけ専門用語を使わずに、わかりやすくワセリンの保湿効果と使い方についてお伝えします。

ワセリンは保湿クリームの代わりになる?【保湿力はない】

ワセリンは、保湿クリームの代わりにはなりません。

ワセリン自体に肌を保湿する力がないからです。

ワセリンという成分は、端的にいうと「油」です。

油を肌につけると油膜を張って肌の水分が蒸発していくのを防ぎますが、油そのもに水分量を増やす力はなく水分保持力も高くはないのです。

ワセリンは保湿クリームと本当の役割が違う【保湿≠油分を与える】

ワセリンには、保湿成分ではありません。

ワセリンは油分であり、保湿することは油分を与えることではないからです。

保湿≠油分を与える

本当の保湿とは保湿成分を与えるスキンケア

保湿はザックリいうと「乾燥から肌を守ること」ですが、その本当の目的は保湿成分を与えて肌の水分量を守こと。

保湿成分とはどのようなもの?

肌の角層にある水分が減らないように「肌の中」で水分を蓄えてキープする働きがある成分のことです。

代表的な保湿成分にはセラミドヒアルロン酸などがあります。

油でしかないワセリンは保湿成分ではありません

ワセリンは 半固形の鉱物油、単なる「油」です。

ワセリン

石油から得られる半固形の炭化水素類の混合物である。(中略)

白色~微黄色の軟こう物質で、無色無臭、化学的に不活性であり、粘着力が強く、油性を与えるので、これらの性質を利用して、コールドクリームやクレンジングクリームなどの油性クリーム、口紅やアイシャドウなどメイクアップ製品、ワードやヘアクリームなど整髪料に使用される。

出典:化粧品成分用語辞典(中央書院)より

石油から形成されると聞くと「肌に悪いのでは?」と不安に思う人もいるかもしれませんが、ワセリンは生成された純度の高い油なので不純物が少なく、天然油よりも 安定しています。

実際に医療分野でも軟膏などの薬の基材として多用されていることから、安定度は実証されています。

ワセリンは安定した純度の高い油ですが、油そのものに肌を保湿する働きはありません。

油ができることは、水分の蒸散防ぐことだけ。

肌にある水分が外へ逃げないように、油の膜を張ってつなぎ止めるだけで肌の水分量を増やすことはできません。

すでに水分量がへって乾燥状態になっている肌に油を塗っても何の効果もないのです。

ワセリンは料理のラップと同じ?

料理の保存などに使う「ラップ」をイメージしてみてください。

肉や魚のみずみずしい状態をキープするためにラップをかけておけば、ある程度の時間はみずみずしさは保たつことができます。

けれども、カサカサで乾燥気味の肉や魚にラップかけてもすでに乾燥してしまったものがみずみずしい状態に戻ることはありません。

ワセリの役割はこのラップと同じことです。 油であるワセリンはそのものに肌を保湿させる力はなく元々肌に水分量があればそれが亡くならないように防ぐ程度のものなのです 

ワセリンは皮脂膜の代わりになるもの

肌は皮脂膜が充分に覆われていれば、そもそもワセリンなどの油分をさらにつける必要もはありません。

人の肌には、ラップの役割である油の膜を自分で作り出しています。それが皮脂膜です。

毛穴から出る皮脂は肌の表面を覆って保護クリームの役割を果たし、水分の蒸散や外からの刺激を防いでいます。

肌の老化などで皮脂の分泌量が少なくなり皮脂膜が形成されていないと、乾燥が進んだり外からの刺激に弱くなったりします。

ワセリンはこの皮脂膜の代わりの役割をして、水の蒸発を防ぎ肌を保護する役目だけを行っています。

ワセリンのおすすめ使い方【ベタつきを防止して適量を適切な箇所に】

ワセリンには保湿力がないと書くと

ワセリンを使う意味なんてないじゃない?

と思うかもしれません。

油膜を張って皮脂の代わりになり水分の蒸発を防ぐという意味では、ワセリンは乾燥をこれ以上進行させない役割があります。

使い方や使う部分に注意すれば、保湿の一旦を担ってくれます。

体の皮脂分泌の少ない部分につける

もともと皮脂の分泌が少なく乾燥しがちな部分にワセリンをつけることで、それ以上の乾燥を防ぎ表面をなめらかに整えることができます。

かかと、ひざ、ひじ

これらの部分は皮脂の分泌が少ないので、ワセリンで油分を補充してあげることは有効です。 

手も皮脂分泌が少ない部位ですが、色々な所に触れたり物を触ったりするのでべたついてしまい 現実的とは言えません。

ワセリンを顔につけるのは乾燥肌にも脂性肌にもデメリット

肌の水分量も皮脂量も減少している大人の女性は、ワセリンだけのスキンケアでは到底足りません。

スキンケアはワセリンをつけるだけ

このようなシンプルな超シンプルなスキンケアで済ませている人もいますが、ワセリンだけで充分なのなのは肌の水分量も充分足りている状態の肌の人だけ。

赤ちゃんから、女性ならせいぜい10代ぐらいまでです。

一方で皮脂の分泌が過剰な若年層や男性の場合は、ワセリンでさらに油分を足せば油分過剰となってしまいます。過剰な油分が原因で、吹き出物や肌荒れの原因になりかねません。

 

保湿は肌に油を与えることではありません【ワセリンでは保湿は不十分 】

ワセリンは保湿クリームの代わりにはなりません。

ワセリンは保湿成分ではなく、油分で肌の表面に膜を張り水分の蒸発を防ぐことしかできない成分だからです。

保湿とは保湿成分を与えるスキンケアのこと。

肌の乾燥やエイジングが気になる大人の女性が、ワセリンだけでは到底保湿はできないのです。

ワセリンを適切に使う方法は、皮脂が足りてない部分への補充です。

かかと、ひざ、ひじなどには、ワセリンを使ってみて下さい。

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